2018年10月から池井戸潤氏原作の「下町ロケット」がTBSの日曜午後9時からの枠で放送されます。
「下町ロケット」は2015年にもドラマ化されており、その続編とのことです。
2018年7月25日に発売された「下町ロケット ゴースト」を映像化した作品になるとのことです。
『下町ロケット ガウディ計画』とは
『下町ロケット』は、池井戸潤氏の著作で2011年に第145回直木賞を受賞した作品です。
『下町ロケット ガウディ計画』はその続編です。
下町ロケットがドラマ化された2015年11月に発売されています。
当時、ドラマを見逃したのが悔しくて読まず、文庫本化された今頃になってようやく読みました。
(普段、テレビを見る習慣がなく、見ようと思ったものを見逃すことが多い)
詳しいあらすじは本の紹介サイトをご覧いただければ。
仕事ができることと仕事を受注することの違い
『下町ロケット』は、町工場でありながらも、ロケットエンジンのバルブシステムの開発を行う佃製作所が、中小企業だからこそ直面する危機を描いています。
ライバル企業(サヤマ製作所)として登場してきた相手は、NASA出身の社長が率いるライバル企業です。
佃製作所は技術力に優れていますが、次のような困難に直面します。
- ライバル企業の社長の「NASA出身」というブランド力や人脈を活用した根回し
- 取引先である大企業から受ける嫌がらせ
- 無知な権力者による理不尽な妨害
池井戸潤氏の作品での会社内での人間関係やそこから生じる軋轢、仕事への影響がリアリティがあり、興ざめすることなく読むことが出来ます。
仕事ができることとお客様に選ばれることというのは、別物です。
- 料理人がこだわって作ったハンバーガーよりもマクドナルドのハンバーガーのほうがたくさん売れる
- 歌の上手いアーティストよりもアイドルの握手券付きのCDのほうがたくさん売れる
- 手数料が安くて金利の高いネットバンクよりも都市銀行を選ぶ人のほうが多い
- 保険料の安いネット生保、ネット損保よりも大手生保、大手損保で保険契約する人のほうが多い
- 素早く決済できる電子マネーよりも現金を好んで使う人のほうが多い
商品の魅力よりも、大手の知名度、広告宣伝でよく目にしているということ、これまでと同じことの安心感といった商品の魅力そのもの以外の要素で人は物を選ぶ傾向にあるのです。
私自身、大手のハンバーガーチェーン店によく行きますし、ネット銀行を活用しつつも都市銀の口座をメイン口座としていますし。
でも、握手券付きのCDは買っていません。
生き方として佃製作所を選ぶのか、サヤマ製作所を選ぶのか
この本を読むと、多くの方が佃製作所に共感し、そちらを支持する方が多いと思います。
では、現実問題として、それができているかといえば、別問題ではないでしょうか。
会社に属していれば、自分の売りたくない商品を売らなければならないこともあるでしょうし、仕事力とは関係なく獲得する仕事だってあるでしょう。
上場している株式会社であれば、株主の目がありますから、利益を出すことが至上命題となります。
ただ、幸いにして私は、税理士として独立することができ、そういったしがらみにとらわれることがなくなりました。
利益だって生活することができればそれで十分と割り切ってしまえば、自分の信念を曲げた営業方法でガツガツ仕事を取ろうとしなくなっていいのです。
佃製作所のように規模は小さくても、確かな技術力でお客様に貢献できる、そういう税理士としての生き方を私は志向しています。
佃製作所の従業員200人ほどという人数は会計業界では準大手クラスにはなってしまいますので、ひとり税理士の私としてはその点は異なりますが(^_^;)
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【編集後記】
1日1新、毎日新しいことをしようというのを独立当初は目指していましたが、意識しないとこれを達成するのは難しいものです。
特に、今年の上半期は全くそういう余裕がありませんでした。
しかし、7月中頃から気付けば毎日新しいことができています。
今はまだ書けませんが、徐々にブログでも紹介していく予定です。
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また、ブログの内容等に関する質問は、受け付けておりませんのでご了承ください。
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