2017年9月分から厚生年金の料率が18.3%になります。2004年10月から毎年行われてきた厚生年金の料率引き上げはこれで最後となります。
厚生年金の料率引き上げ
毎年引き上げられてきた厚生年金の料率
厚生年金の料率は、2004年9月までは13.58%(本人負担分は6.79%)でした。当時から少子高齢化による年金の財源について問題視されており、公的年金制度が改正され、厚生年金の料率が2004年10月から毎年0.354%(本人負担分は0.177%)ずつ引き上げられることになりました。この料率の引き上げは2017年9月までとされており、それ以降は18.3%(本人負担分は9.15%)に固定されることとなりました。
(出典:厚生労働省ホームページ)
つまり、今回の料率引き上げが最後の引き上げとなるのです。
給与計算の負担が楽になる?
これまでは、社会保険関連で給与計算で考慮しないといけない年間のイベントは下記の通りでした。
- 3月:健康保険の料率改定
- 9月:標準報酬月額の定時改定&厚生年金保険料の料率改定
厚生年金の料率改定は今回で最後になりましたので、今後は以下の通りとなります。
- 3月:健康保険の料率改定
- 9月:標準報酬月額の定時改定
いずれにしろ、9月に標準報酬月額の定時改定があるため、9月分社会保険料については健康保険、厚生年金保険料ともに金額が切り替わるということは変わりません。つまり、大して楽になったとはいえないでしょう。
これで最後になる?厚生年金保険料の料率引き上げ
現行の法令では、保険料の料率引き上げはこれで最後になります。
しかし、今後、法改正があれば、料率が引き上げられることもあり得るでしょう。
少子高齢化問題は、出生率に改善の見通しがなく、解決の難しい問題となっています。
今後も財源の不足が予想される年金問題。解決の手段としては、
- 支給開始年齢の引き上げ
- 年金支給額の引き下げ
- 消費税増税による国庫負担の引き上げ
- 富裕層の年金の自主返納
などということが考えられますが、どのように解決していくのでしょうか。
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【編集後記】
先週木曜日と本日の二日間にわたり、某大手企業向けに『財務実務者育成研修』を行いました。対象者は経理経験の浅い方ということで、「簿記とは?」という話から「法人税の基礎」までお話をさせて頂きました。丸二日間の長丁場の企業研修でしたが、最後まで集中して研修を受けて頂くことができ、ホッとしています。
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※この記事は、投稿日現在の状況、法令に基づいて書いています。
また、ブログの内容等に関する質問は、受け付けておりませんのでご了承ください。
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