住民税や事業税で電子納税する方法~銀行に行かずにインターネットバンキングで納税しよう~

税金
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20170809ブログ用

税金の納付のため、納付書を持って銀行に行くというのは、面倒な手続きです。そこで、近年では法人税、所得税、消費税などの国税の分野については、銀行に行かなくても税金を納めることができる制度が充実してきています。税務申告をすると指定した銀行口座から税金が引き落とされるダイレクト納付やクレジットカードで税金を払うクレジット納付など、納税者の利便性は増しています。

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地方税の電子納税制度は遅れている

しかし、地方税はというと、国税に比べて電子納税の対応が遅れており、納付書で銀行で税金を納めるというのが主流です。

電子納税が可能な自治体は、以下の通りです(2017年7月7日現在)。

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(eLTAX地方税ポータルシステムのホームページより引用)

法人が法人税の確定申告をするときには、同時に法人道府県民税・事業税と法人市町村民税の確定申告も行います。

すると、確定申告時に電子納税のみで完結できるのは、下記の地方自治体のみに事業所がある企業に限られます。

  1. 宮城県仙台市
  2. 東京都23区内
  3. 神奈川県横浜市
  4. 神奈川県川崎市
  5. 愛知県名古屋市
  6. 愛知県豊橋市
  7. 愛知県岡崎市
  8. 愛知県豊田市
  9. 大阪府大阪市

少ないですね…。

地方税で電子納税する方法(PCdesk利用の場合)

対応できる自治体こそ少ないのですが、上記に該当する地域のみに事業所がある場合には、銀行に行く手間を省くためにも電子納税を取り入れる価値はあります。

地方税で電子納税をするためにはその前提として電子申告をしている必要があります。その電子申告用のソフトとして一般社団法人地方税電子化協議会が提供しているのが、PCdeskというソフトです。

あまり使い勝手は良くないのですが、電子申告は別のソフトで税理士が行い、電子納税だけをPCdeskで納税者が行うということであれば利用価値ありです。

PCdeskをダウンロードする

PCdeskは一般社団法人地方税電子化協議会が運営している「eLTAX地方税ポータルシステム」のホームページ内からダウンロードすることができます。

ダウンロードのページはこちらです。

税理士の手続

税理士が住民税や事業税の税務申告をした場合、税理士が代理人として電子納税の手続きを開始することができます。税理士がPCdeskにログインをし、メインメニューから「6:電子納税メニュー」を選択します。

スライド1

税理士側の操作として、①納税者切替をし、納税者を選択します。ここでは、私が代表を務める「合同会社YSKコンサルティング」を選択しています。次に、②「電子申告を行った場合の納付情報発行依頼」を選択します。

スライド2

すると、「納付対象申告一覧」の画面となりますので、チェックボックスにチェックを入れ、「選択したデータの発行依頼をする」の部分をクリックします。

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スライド3

次の画面では、利用者名(カナ、漢字)と住所を入力します。そして、「上記の内容で送信する」をクリックします。

スライド4

税理士側の手続きとしては以上です。

納税者の手続

税理士の手続が完了しましたら、次は納税者側での手続きとなります。まずは、納税者の利用者番号でログインをします。ログイン後、税理士側の手続きと同様にメインメニューから「6:電子納税メニュー」を選択し、「納付情報発行依頼の確認・納付」をクリックします。

スライド5

そして、「納付状況」が「納付可」になっているのを確認し、「選択したデータを詳細表示する」をクリックします。

スライド7

下図の画面を開いたら、「本税・加算税等」の金額が正しいかどうかを確認し、問題ないようであれば「電子納付を行う」をクリックします。

スライド8

この後は、金融機関の選択の画面が立ち上がります。銀行口座をお持ちの銀行を選択すると、その金融機関のインターネットバンキングのサイトへ移動しますので、あとは画面に従って振り込みの手続きを行うのみです。

なお、ペイジー決済の取扱いであり、手数料は発生しません。

まとめ

電子納税ができる地方自治体が少ないという問題点はあるものの、もし電子納税ができるところにのみ事業所があるのであれば、電子申告に合わせて電子納税も活用することで銀行に行く手間が省けます。

電子申告をしていて、インターネットバンキングも活用しているし、電子納税対応の地方自治体に住んでいるのに、納税は納付書で行っているという方は、是非とも顧問税理士に電子納税ができないかどうか相談してみましょう。

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【編集後記】

本日の東京の最高気温は37.1度。本当に暑いですよね。このような暑さの中、ネクタイして自転車に乗って営業先に向かっている会社員の方を見て、大変そうだなぁとつくづく実感しました。

独立してしまえば、ネクタイをする、しない、スーツを着る、着ないは自分で選ぶことができます。例え、ネクタイをする、スーツを着るということを選択しても、常に着用している必要はなく、お客様との打ち合わせの時間のみで構いません。

夏に無理してスーツやネクタイを着用しなくてもよい、独立の利点の一つです。

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また、ブログの内容等に関する質問は、受け付けておりませんのでご了承ください。

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