昨日(2017年3月13日)、政府が導入を目指している罰則付き時間外労働規制について、繁忙期の時間外労働時間を月100時間未満とするとの方針を安倍首相が表明しました。残業を前提とした日本企業の働き方は、今後変わっていくのでしょうか。
罰則付き時間外労働規制の概要
経団連と連合での合意内容が法制化された場合、罰則付き時間外労働規制は下記の通りになるとのことです。
- 繁忙期でも残業時間は月100時間未満とする
- 2か月から6か月のいずれの期間についても、残業時間の平均は80時間以内
- 残業は年間720時間以内
- 月45時間を超える残業は年間6回まで
これが実現すれば、働き方は大きく変わるのではないかと期待されていますが、一方で下記のような懸念もあります。
- サービス残業の横行
- 仕事の持ち帰り
- 雇用契約から請負契約へ変更し労働規制を受けないようにする
3つ目は特にひどいですね。社員として働いていたつもりが、実は外部業者扱いだったというやつです。偽装請負といいます。
月100時間以上の残業は大したことない?
月100時間以上残業しても疲れを感じないことがある
私は毎年何か月か残業時間が100時間を超えるという年を何度か過ごしてきましたが、実際に100時間を超える残業をしている最中は、それほど大きな疲れを感じていませんでした。確定申告書の作成などのいくつかのタスクがあると、その一つ一つの確定申告を完璧に仕上げようという強い目的意識をもって仕事に取り組んでいました。また、期限もある仕事ですから、その期限を意識しながら締め切り効果を発揮させつつ、高いモチベーションを保ち続けていました。そして、きちんと残業代の出る会社でしたから、頑張ればその分だけ報われるという想いで仕事ができていました。
ただ、この疲れを感じない状況というのは、「隠れ疲労」と呼ばれるもので、本当は疲れがあるけれども、それを感じなくなっているだけとのことです。高いモチベーションで仕事に取り組んでいるときに起こりがちの現象であり、実際は疲労がある状態ですから、「ある日突然過労死をする」といったことに繋がることもあるのだとか。
100時間以上残業しても、意外と疲れを感じずに仕事できると思っていたのですが、この手の記事を読んで、実は間違いだったということに気付きました。
月100時間以上残業することで失うもの
月100時間以上残業すると、プライベートがなくなってしまいます。私は、家族と過ごす時間を大切にしたいと思っていたものの、月100時間以上の残業となると、平日のうち3日程度は終電後にタクシーで帰宅し、土日のどちらかは出勤という状況です。
家にいる時間は疲れを癒す時間になってしまい、子供を連れて遊びに行くというのがどうしても少なくなってしまいます。
仕事ではめきめきと頭角を現し出世、ということが待っているのかもしれませんが、家族と共に過ごす貴重な時間を失ってしまいます。特に、子供が小さい時期というのは本当に短いですから、大切にしたいものです。子供が親を頼っている小学生までの時期に子どもとの時間を多くとり、豊かな親子関係を築いていきたいものです。
まとめ
仕事の成果を時間で計るというのは、そろそろ終わらせるべきではないかと思います。何時間働いたかではなく、所定の時間内にどれだけの価値を創造できたかというとことに重きを置いて働くようになってもらいたいものです。
そして、仕事の充実だけでなく、プライベートを充実させることで、より実りのある人生が歩むことができるようになるでしょう。
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【編集後記】
ブログの師匠である税理士の井ノ上陽一さんのリクエストに応えて、ベビーカーの記事にチャレンジしようと思いつつも、ベビーカーは安物のレンタル(A型)とお下がり(B型)で済ませたため、断念。
A型は初めの頃は良かったのですが、赤ちゃんの自我が芽生えるにつれベビーカー内でよく泣くようになったため、抱っこやおんぶ中心になりました。うちは車移動中心でベビーカーを使う機会も少なかったので、レンタルで十分でした。
B型は使用できる期間が長いので、良いものを探して購入する価値ありです。うちは良いものを購入した家庭からお下がりをもらいました(^-^;
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