会社設立Freeeで合同会社を設立する方法

会社設立
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会社の設立というと、その設立登記は司法書士の独占業務です。しかし、登記は司法書士に頼まずに自分で行うこともできます。先日、会社設立Freeeを利用して合同会社を設立しましたので、その方法をレポートします。

会社設立の必要書類を5分で作成するには

会社設立Freeeでは「会社設立の必要書類を5分で無料作成」とありますが、これは必要事項がすべて決まっている場合です。合同会社を設立する場合、下記の事項は予め決めておきましょう。

  • 会社名(商号)
  • 本店所在地
  • 出資者
  • 出資金額
  • 業務内容
  • 決算月

会社設立Freeeでの合同会社の設立方法

会社設立Freeeのホームページ(https://www.freee.co.jp/launch/)へアクセスし、「会社を設立する」をクリックし、メールアドレス、パスワード、電話番号を入力し、会社設立を開始します。

会社名の入力

  • ホームページ、メールアドレスを利用する場合には、ドメインが取得できるかチェックしましょう。
  • 同一商号の会社があるかどうかは、国税庁の法人番号公表サイト(http://www.houjin-bangou.nta.go.jp/)でチェックできます。同一住所に同一商号は使用できないため、注意しましょう。

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l会社の本店所在地の住所の入力

ビル名、部屋番号まで書く必要はありません。ビル名、部屋番号を記載すると、同一ビル内で移転した場合であっても定款変更とそれに伴う登記の変更が必要になってしまい、法務局管轄内であれば3万円、法務局管轄外であれば6万円の登記費用が発生してしまいます。

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l会社役員の登録

合同会社の場合、原則として、出資者=経営者(役員)となります。出資のみとすることも可能ですが、通常は出資者は業務執行社員(合同会社上の役員)となり、その中から代表社員(株式会社の代表取締役社長に相当)を決めます。

出資金(資本金)を1000万円以上とした場合には、設立初年度から消費税の課税事業者となってしまうため、要注意です。通常の起業であれば、100万円程度でよいかと思います。

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業務内容の入力

  • 自由入力も可能ですが、freeeでは業種を選択すると、それぞれの業種に合った業務内容が表示されますので、その中から選択することが可能です。
  • 会社は定款に記載された事項の業務を営むことになっていますので、幅広に記載していることが多いです。ただし、許認可が必要な業務もあるため、注意してください。
  • 定款の目的の最終行に「前各号に附帯関連する一切の事業」との文が入るため、これと同様の文言を自由入力で入れる必要はありません。

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決算月の入力

業種に応じた規制などがないようであれば、会社設立月の前月でよいでしょう。

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公告方法の選択

合同会社の場合、決算公告(毎年の決算の内容等を公開すること)は不要であるため、官報の選択でよいと思います。

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電話番号の入力

これは定款記載事項ではありません。法務局での登記手続きの際、書類に不備があった等の場合、法務局からこの電話番号に連絡が来ます。そのため、連絡の取りやすい電話番号を入力しましょう。

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印鑑証明書の準備/印鑑の準備

<印鑑証明書の準備>

法務局への提出用です。そのため、取得前に「合同会社●●(もしくは●●合同会社)を設立する」をクリックしても問題ありません。

<会社印(実印)の用意>

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Freeeを利用しての注文が可能です。

実印の他にも銀行印、角印を用意すると思いますので、自分で用意してもよいと思います。

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定款の認証方法/定款の内容確認

<定款の認証方法の選択>

紙定款の場合、印紙代が4万円必要になります。電子定款の場合は印紙代が不要となり代行手数料5千円で済みます。電子定款の場合は、CD‐Rなどのメディアで定款を法務局へ提出します。

<定款の内容確認>

これまでの入力内容が定款に反映されているか確認してください。

内容に問題がなければ、この画面内で司法書士へ電子認証を依頼します。

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入金を証明するコピー/登記書類の印刷

<入金を証明するコピー>

  • 代表社員の銀行口座に出資金を払い込みます。
  • 払い込んだことがわかる部分のネットバンクの明細または通帳のコピーを用意します。

<登記書類の印刷>

  • 登記書類を印刷し、OCRと印鑑届書以外をホッチキスでまとめます。法務局内での使用のため、製本まではしなくてよいと思います。
  • 登録免許税納付用台紙と払込を証する書面(入金を証明するコピー)のページは割り印が必要ですので、押し忘れに注意しましょう。

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登記書類の提出/必要な書類の入手

<法務局へ登記書類を提出>

  • 書類の提出日が会社設立日になります。
  • 郵送でも可能です。その場合、書類が法務局に到着した日が会社設立日となります。

<手続きに必要な書類の入手>

  • 登記完了予定日以後に必要な書類(履歴事項全部証明書、印鑑カード、印鑑証明書)をもらいに行きます。
  • 登記完了予定日は「午前」、「午後」といった記載になっていますが、法務局へ電話をすると何時頃に登記が完了するか教えてくれます。

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会社設立日の登録

会社設立日を登録します。ここで登録した会社設立日が会社設立Freeeで作成できる以下の書類等へ転記されます。

  • 法人設立届出書一式
  • 銀行口座
  • 会計Freee

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その後の手続き

<年金事務所へ行く>

<税務署へ行く>

  • 法人番号が必要になりますので、手続きは法人番号の通知後から行うこととなります。法人番号は、登記簿謄本に記載の12桁の基礎番号の前に1桁の検査用数字を付した番号になります。通知前でも国税庁法人番号公表サイト(http://www.houjin-bangou.nta.go.jp/)で確認することができます。
  • 紙で提出せず、電子申告で提出することも可能です。

<道府県税事務所へ行く>

  • 会社設立Freeeではブランクフォームとなっていますので、手書きをする必要があります。
  • ただし、国税と同様、電子申告が可能ですので、その場合には手書きが回避できます。

<法人用の銀行口座を作る>

  • ジャパンネット銀行の口座を作ることが可能です。口座を作るのに税務署への提出書類のコピーが必要となるため、税務署での手続きが終わったあとに行います。

<会社運営に必要なものを準備する>

  • NTT東日本を利用する場合

<会社のお金の動きを管理する>

  • 会計Freeeを会計ソフトとして使用する場合。会社設立Freeeを使用すると、会計Freeeで強制的に有料プランになってしまうのではないかという不安を抱く方もいらっしゃるかもしれませんが、自ら有料プランを選択しない限り、課金されることはないとのことです。

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まとめ

事業の目的がはっきりしていて、許認可の必要のない業種であれば、会社設立Freeeを利用するのはありだと思います。

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【編集後記】

昨日、税理士と司法書士向けのセミナーに参加したのですが、そこで以前勤めていた税理士法人の同僚と偶然にも遭遇しました。常々思うのですが、税理士業界は狭いものです。

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※この記事は、投稿日現在の状況、法令に基づいて書いています。

また、ブログの内容等に関する質問は、受け付けておりませんのでご了承ください。

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