所得税の確定申告期限は3月15日です。申告期限までに間に合わない!そういうとき、どうすればよいでしょうか。
所得税の還付を受けるとき
医療費控除や年末調整に入れ忘れた国保や生命保険の控除などの申告して所得税の還付を受けたいというとき、3月15日を過ぎるともう申告できなくなる、と思っていませんか。
確定申告は、申告期限後に行うことも可能です。
期限を過ぎたとしても、申告できるので諦めずに確定申告しましょう。
時効は確定申告期限から5年です。今(2017年2月28日)であれば、平成23年分以降の確定申告を行うことができます。
個人事業主が確定申告で所得税を納付するとき
無申告加算税などのペナルティあり
期限後申告の場合、通常の所得税の他に無申告加算税が課されます。無申告加算税の税率は、以下の通りです。
増差額の15%(50万円を超える部分は、20%)
期限後申告の日の前日から5年以内に、期限後申告や重加算税が課されたことがある場合には、その税率は10%加算され、50万円以内であれば25%、50万円を超える部分は30%となります。
また、税金の納付が遅れると、さらに延滞税も課されることになります。
期限内申告をする意思があったのであれば無申告加算税が課されないこともある
ただし、確定申告期限から1か月以内に自主的に期限後申告を行い、期限内申告をする意思があったとされる次のいずれも満たす場合には、無申告加算税は課されません。
- その期限後申告に係る納付すべき税額の全額を確定申告の期限である3月15日(口座振替納付の手続をした場合は期限後申告書を提出した日)までに納付していること。
- その期限後申告書を提出した日の前日から起算して5年前までの間に、無申告加算税又は重加算税を課されたことがなく、かつ、期限内申告をする意思があったと認められる場合の無申告加算税の不適用を受けていないこと。
税務調査前であれば無申告加算税が軽減される
上記に該当しない場合でも、税務調査前に自主的に期限後申告を行った場合には、無申告加算税は5%に軽減されます。ただ、税務調査前であっても、税務調査の通知後に自主的に期限後申告を行った場合には、無申告加算税の税率は、50万円までは10%、50万円を超える金額については15%となります。
青色申告特別控除が10万円になる
65万円の青色申告特別控除の適用が可能な個人事業主であっても、期限後申告の場合は、青色申告特別控除額は10万円になってしまいます。
やむを得ない理由があれば期限後でも期限内申告になる
とはいっても、災害などでどうしても期限内に申告できないということもあるでしょう。
そのようなやむを得ない理由がある場合には、期限内申告と同様に扱うという宥恕規定があります。
ただ、そのやむを得ない理由というのは、よっぽどの状況でないと認められません。体調が悪くて入院している場合でも、病院から電話できるような状況であれば期限内に申告できるでしょ、という見解のようです。
期限内申告をしよう
所得税の納付がある場合、無申告加算税のデメリットが大きいので、期限内申告は必須です。
還付の場合はどうかというと、多くの方の場合は実害はないでしょう。ただし、申告期限があるこそ締め切り効果が働き、頑張って申告しようという気になるものです。過ぎても5年以内であれば、と悠長にしていると、だんだん面倒くさくなり、「ま、いっか、やらなくても」となってしまいます。
また、同じ還付の場合の申告であっても、住宅ローン減税の適用を受ける場合、所得税では期限後で還付を受けることが出来ても、所得税で控除しきれなかった税額を住民税から控除しようとする場合には、期限後申告のものについては取り戻すことができなくなってしまいます。
やはり、決められた申告期限を守るという姿勢が大事になります。
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【編集後記】
諸事情により、今回の記事の大半が電車内で執筆しました。しかも、スマホで。意外と書けるものです。
【昨日の一日一新】
臨時休業(ただし、意図しない一日一新は引き続き発生中)
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また、ブログの内容等に関する質問は、受け付けておりませんのでご了承ください。
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