消費税は日本の税金ですから、日本国内で行われた取引に対して課税されます。
ですから、もちろん、外国で物を買ったり、レンタルしたり、サービスを受けた場合には、日本の消費税が課されることはありません。
では、海外出張に行った時には、消費税は全く発生しないのでしょうか。
いいえ、実は、海外出張とは言えども、消費税が発生することがあるのです。
国際線の航空チケット購入に係る消費税
航空運賃
国際線の場合、日本から他の国へ、他の国から日本へを乗客を運ぶサービスを行っています。
このように、サービスの提供が国をまたいで行われるようなものに対しては、消費税は免除されることとなっています。
そのため、国際線の航空運賃には消費税は含まれないこととなります。
空港施設利用料など消費税が課税されるものもある
航空運賃に消費税が課されていないため、海外出張の航空チケットの経理をするときに行ってしまいがちなのが、かかった金額のすべてを消費税の対象外としてしまうことです。
しかし、実は国際線の航空チケットを手配するためにかかったものの中には、旅客取扱施設利用料のように消費税が課税されるものがあります。
旅客取扱施設利用料とは、国際線旅客ターミナルビルが出国する旅客に対し、共用スペースの諸施設、旅客案内情報設備などの整備・運営費用として徴収しているものです。
つまり、国際線とはいえども、国内でサービス提供を行っていることに対する対価であるため、旅客取扱施設利用料については消費税が課税されるのです。
そのほかにも、予約手数料や決済手数料、チケットの変更手数料などの日本で行われるサービスについては、消費税が課税されます。
航空運賃には消費税がかかるのか?航空券をキャンセルした場合のキャンセル料にも消費税ってかかる?
JALやANAを利用している場合には消費税の取扱いについてホームページなどでも周知されていますが、ピーチなどのLCCを利用した場合には消費税の課税の有無が記載されていないこともあり、要注意です(カスタマーセンターなどへ問い合わせても、理解している方には繋いでくれず、的外れな回答しか得られない可能性があります)。
海外出張手当(日当)に係る消費税
海外出張があった場合、会社から出張手当や日当が支払われる場合があります。では、出張手当や日当には消費税はかかるのでしょうか。
出張手当(日当)とは
出張手当や日当とは、出張に伴い発生する食費、少額の雑費などの実費を補填するために支給するものであり、過大なものを除き、所得税は課されません。
また、実費精算的な意味合いを持つものですから、国内出張に係る出張手当や日当については消費税が課税されているものとして取り扱います。
海外出張手当(日当)に係る消費税
では海外出張の場合はどうでしょうか。
海外出張の場合、その実費が発生するのは外国においてということになります。
外国では日本の法律は及ばず消費税は課税されませんから、経理処理上も消費税が課されていない費用として処理することになります。
海外出張の消費税に注意
まとめますと、以下の通りです。
海外出張だからといってすべてが消費税の課税されない取引ではない。旅客取扱施設利用料や日本で発生した手数料については消費税が課税されている
経理担当者にとってはやや面倒ではありますが、注意して処理するようにしましょう。
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【編集後記】
今日は久々に息子を幼稚園まで送りました。入園当初は幼稚園の玄関でしばらくボーっとしていたそうですが、最近は少し成長したようで、自分で靴を脱いで上履きを出して教室へ向かっているようです。
幼稚園なので送るのはほとんどの家庭で母親の役目のようで、父親が送り迎えをしていることが少なく、やや肩身が狭い思いをするのですが、子どもの成長が感じられるので行く価値ありと考えています。
フレックス通勤やサテライトオフィスの導入が進んで会社員でも育児に参加できる社会、時間に融通の利く自営業になりやすい(起業しやすい)社会になればいいなぁと思います。
【一日一新】
84円切手の購入(コンビニでは1円切手売っておらず、止む無く84円切手を買うことに…。郵便局は5時に早々と閉まっちゃうし)
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